ブルースは日本各地に出現していた
〜怒涛のカラオケ編〜
ブルース。
天才オペレーター伊集院炎山のナビとして存在するプログラム。
ロックマンと同様、究極プログラムを搭載した科学技術最高峰のネットナビである。
その強さと、決して見せることのない素顔というミステリアス性、
オペレーター炎山にのみ見せる異常なまでの従順さは、多くの者を魅了してやまない。
ブルースが大好きだ。
「ブルース」と名のつくものには何かと異常なまでに反応してしまう。
そんなブルースを愛する一人の人間として、私はここにあるひとつの調査結果を発表したいと思う。
皆は知っているだろうか。
現在カラオケに入っている曲の中で、題名にブルースとつく曲がどれだけあるのか。
12月某日、忘年会ラッシュのこの時期
友達と共にカラオケ屋を訪れた私は、あるひとつの曲名に目を奪われた。
「色彩のブルース」
EGO-WRAPPIN'の歌う、哀愁漂う歌である。(みんな知ってるkana?)
ブルースに過剰反応してしまう私は、曲のサビになり、歌っている友達が「ブルース」と発する度に
顔がにやけるのを制御できず、またその光景を見た友達も怪訝な表情で私を見ていた。
そもそもブルースとは何ぞや?という人のために、愛用の国語辞書より下に書き出してみる。
@ 19世紀末にアメリカの黒人の間に生まれた大衆歌曲。
ヨーロッパ音楽に無い独特の音階、旋法を用い、3行詩型12小節が基本形。
多くは個人の苦悩や絶望感を即興的に歌った。
A 社交ダンスに演奏される4分の4拍子の哀調をおびた曲。
上のような曲調のものを総称して「ブルース」という。
ロックマンシリーズの主要なキャラには、大体音楽関係の名がつけられている、というのは周知の事実である。
かの鷹岬先生もそう言っておられる。てか普通気付く。
EGO-WRAPPIN'の「色彩のブルース」のように、歌手が歌う曲の題名につけられる事もよくあることだ。
そう、そこで愚かにも私は思いついてしまったのだ。
そうだ、
カラオケに入っている曲で、ブルースとついているものを全部把握してみようではないか!
その考えは天啓のように私の脳天にひらめき、
かくして Joysound04年12月版 ブルース探しの旅がここに始まった。
思い立った私はろくに曲も入れず、一心不乱にページをめくった。
アイウエオ順に並んである曲名を、それこそアからンまでまんべんなく
「ブルース」の文字を見落とさないように注意を払い、ひとつひとつメモに書き出していく。
何も知らない友人たちから見れば、歌うために来たはずのカラオケで
急にメモを取り出した私を見て、そりゃもう意味不明の一点である。
こんなヲタクなことを探しているんだと言っても理解は出来まい。
そう思い中身をはぐらかす私の不自然さはいっそう大きかっだろう。
しかし!いくら友達が怪訝そうな視線を投げかけても
私はブルースへの愛ゆえに、もくもくと作業を続けた。
私のブルースへの想いは、そんなことではへこたれない!
待ってろブルース!今私が解明してやる!お前の全て!(ナニ言っとんのや…)
どれくらいたっただろうか、
アから出発したブルースさがしは、ようやくンまでたどり着こうとしていた。
暗いカラオケボックスの中で目を凝らして探したブルース。
友達の「歌わないの?」という気遣いが痛かった一時間。
この辛く厳しかった作業はどう転ぶのか!? どうなる俺の努力の結果!
さっそく今までメモしたものを数えてみた。
1、2、3、4、…と…
おお、なんと
86曲もあるではないか!
全曲数から言えばたいした事ない数字だが、私はもう少し少ない数を予想していたのであった。
そもそも「ブルース」なんてダサい名前つけるのは、よっぽど特殊な場合かふざけてるのか古臭い歌だけですよ!
さてメモしてみた題名に目を通してみる。
大体は「〜のブルース」という形になっており、それらは
名詞がついているものから動詞がついているものまで様々である。
その中でも目に付くのは、
「地名」だ。
「ブルース」の前に地名がついているものが結構多い。下のものがそれである。
ブルース地名編(アイウエオ順) |
旭川ブルース・熱海ブルース・伊勢佐木町ブルース・岩室ブルース・大阪ブルース・沖縄ブルース
・京都ブルース・北埼玉ブルース・銀座ブルース・三宮ブルース・山谷ブルース・新宿ブルース
・長者町ブルース・名古屋ブルース・長崎ブルース・博多ブルース・本牧ブルース・前橋ブルース
・横浜ブルース・盛岡ブルース・和歌山ブルース
|
実際に地図に書き出してみた。
北は北海道から南は沖縄まで、各地主要な都市から、ローカルな町をもまたにかけ、
日本全国にブルースが出現していることがわかる。
個人的な意見としては、自分の地元にも印がついているのが嬉しい。
しかし見てもらって分かるように、この赤い点の散らばりようにはなにか偏りがあるような気がする。
………………
そうか
ブルースは太平洋ベルトが大好きなんだねっ!
そういうことにしておこう。
ブルースの勢力はニホンだけにとどまらない。
上海ブルース
十二月のセントラルパークブルース
ブルースはいたってグローバルに活躍しているらしい。
そしてグローバルの極めつけは
地球ブルース
単体でデューオに対抗できちゃいそうだ!
かと思えば
そこら辺のブルースなんてのもあるし。
なんか随分とナイガシロにされてる言いようが可哀想だ。
地名の他に気になった題名もあげてみよう。
これを見つけたとき、正直声を出して笑った。
虫歯のブルース
しかもただコレだけでは終わらない。
〜インディアン狂想曲[MEDOLEY]〜というサブタイトルまでついていた。
もう私の想像の域を超越している。
「協奏曲」ではない。
狂想曲である。
しかも
メドレー。
ブルース…
きっと君はあまりの虫歯の痛さに悶絶し、インディアンのように踊り狂っているのだね…
そこに神々しくセレナードが現れ、ひとつの白く輝く粒をブルースに授ける…
セレナードはブルースに向かってこう言うのだ。
「正露丸を歯に詰めときなさい…」
そんなありえない場面をありありと想像できる我が妄想力が憎い!!
ブルース! 壮絶な最期を遂げる前に、歯医者さん行きなよねっ!!!!
今回メモしたものを全て行ごとに書き出してみた。
こうしてみると、多種多様、さまざまなブルースが存在することがわかる。
皆さんも、日常生活の中に埋もれているブルースたちを見つけてみてはいかがだろうか。
中途半端に終わり